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高校時代、「病院1日体験」がきっかけで看護の道へ

看護師 渡邊法子

 私は千葉県の出身です。高校2年生の時、学校で「病院1日体験」の募集があり、参加しました。当時から興味のあることはやってみるというタイプだったのです。体験では患者さんの足浴のお手伝いなどをしました。その時に喜んでくださった患者さんの姿を見て「私も誰かのお役に立てる仕事ができるかもしれない」と看護の道に進もうと思いました。新卒の病院は、手術室に配属となりました。手術の前には先輩からオリエンテーションを受けて、当日までにノートにまとめて手術に臨み、終わったら反省会の日々。でも、実際に学んだことを手術で目の前で見て、振り返りをして自分の知識として蓄積していくのは私にとっては非常に大切な体験でした。

結婚、出産で専業主婦に。子どもとの入院体験で「やってみよう!」と看護の仕事に復帰

 出産でいったん退職をして専業主婦になりました。看護の仕事にはまたいつか戻るだろうなと思ってはいましたが、「命に係わる緊張感のある毎日」から解放されて、少しホッとしたところもありました。夫の転勤もあり関西に来ました。子どもが5歳のときに骨折して入院することがありました。私は子どもの入院に付き添いをしたのですが、そのとき看護師さんたちの姿がカッコよかったのです(笑)。手術前の関わり方、わかりやすい説明、術後の子どもの体調変化への適切な対応……。それを見て「私もまたこんな風にできるかな」と復職への気持ちがむくむくと膨らんできました。私は専業主婦にも満足していてその入院までは復職のことなど具体的には思っていなかったのに!それがきっかけで週4日のパート職で看護の世界に戻りました。内科外来の糖尿病チームに配属です。ここでは患者さんへの自己注射の指導などもしなければなりません。知識に自信がなかった私はまずは勉強しようと兵庫県の糖尿病療法指導士の資格を取得しました。

困った人の手助けができるように、正しい情報を集め、根拠を持って適切に対応していきたい

 資格取得後、自分のチームに「日本糖尿病療法指導士」の資格者が来られました。すると、その知識量やコミュニケーションの取り方に圧倒的な力量の差を感じました。そこで、私はどうせやるなら私も徹底的に勉強しようと「日本糖尿病療法指導士」の資格を取得しました。それと同時にフルタイム勤務で正職員の看護師に復帰しようと決意しました。2017年4月に吉川病院に就職しました。現在は地域連携室に勤務し、週に1日は糖尿病外来で糖尿病患者さんの指導にあたっています。またコロナ禍直前の3年前(2019年秋)から院内感染制御チームにも所属しています。「正しい情報を集めて、根拠をもってマニュアルに落とし込み、職員に理解をしてもらいながら、現場で適切に対応する」というのが私の仕事です。今後も糖尿病看護の勉強を続け、患者さんへより良い支援ができるように努めていくと同時に、感染対策担当看護師として、院内の感染対策向上の一助となれるよう尽力していきます。