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「自分はどうありたいのか、これで良いのか」と小さな目標の積み重ねが繋いだ成長実感

看護師(教育担当)
宮井奈緒美

私は、進学に際して、専門性を活かせる学びを選択しようと考えていました。本音を言うと、人の役に立ちたいといった使命感よりは、再就職しやすい、結婚してからも働くことができるといったことが動機でした。ただ、その後の看護師生活を振り返ってみると、きっかけとなる動機は人それぞれ様々であり、あくまできっかけというだけのことだと思います。大切なことは、仕事をする中で「自分はどうありたいのか」といったことに向き合って、どう成長していくのかということだと思います。私の場合は、常に自分に対して小さな目標を与え、それに向かっていくということを積み重ねてきました。看護師の仕事は、患者さんに良くなってもらってこそやりがいが見出せるので、看護にせよ、看護に活かせる学びにせよ、小さな目標の積み重ねが私の成長実感に繋がってきたと思います。経験年数とともに、慣れてくることも増えてきますが、それでも「これで良いのかな?」と自問自答することを忘れずに取り組むように心掛けています。

新採用者・既存スタッフから言い辛いことが言える存在になり、成長できる環境をつくりたい

現在は、看護部の教育担当をしています。私の役割を挙げると、一つ目は、新採用者と面談をして、この病院で仕事をしていく上での指導をすることです。経験者を採用すると、技術的なことは概ねできる人がほとんどですが、新しい環境に慣れるまでには戸惑うことも多いので、その人その人に合ったプログラムを提供して、環境に慣れるまでの調整を意識して関わっています。だから、場合によっては、その人のモチベーションを鑑みて、配置転換も含めて新採用者により良い環境を提供していきたいと考えています。二つ目は、教育担当として手技を指導するだけでなく、スタッフが言い辛いことを聞く役割を意識しています。人間関係の溝ができないように、上司・部下のタテの関係に加えて、教育担当とのヨコの関係を意識して、スタッフが成長できる環境をつくっていきたいと努めています。

スタッフの学びたいニーズを積極的に取り上げて、教育プログラムの開発をしていきたい

現状、教育担当が私一人なので責任とプレッシャーを感じています。しかし、その分、大きなやりがいを感じています。例えば、私が課題と感じていることは、最新の知識や技術を組織的に習得していくことだと思います。そういう観点から、教育プログラムを整備し、開発していく必要があると感じています。今年度は他院の認定看護師を講師に招いてフィジカルアセスメントの研修会をしたり、呼吸器の勉強会を実施しました。コロナ禍で研修をする事が難しい環境ではありますが、スタッフの学びたいニーズを積極的に取り上げて、教育委員会のメンバーといっしょに、教育プログラムの開発をしていきたいと考えています。みんなの協力がないとうまくいかないので、私自身もメンバーからの信用が第一ということを意識して取り組みたいと思っています。この病院で働いてきて感じるのは、自分のやりたいことを発言しやすい環境にあることです。それは教育担当になってからも変わりません。この病院で働く人たちが、やりたいことができる、成長できると感じるような機会を提供していきたいと思います。