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看護部門や多職種で行われるディスカッションは、より良い看護に繋がる連携であり、自分にとっては成長に繋がる刺激

東病棟2階師長
岡田美賀子

私は離島の出身で、近くには大きな病院はなく、かかりつけの小さな医院しかないところで幼少期を過ごしました。高校生の頃、自然に医療の道に進もうという気持ちになりましたが、〝アットホームな感じの看護を目指したい“という想いは、育った環境の影響があるかもしれません。経験が浅い時期から、療養型の当院で働いていますが、まるで私を自分の娘のように、ベテランの先輩たちが様々なことを教えてくれ、たくさんの学びを得ることができました。そして、同じ部署で働く人たちだけでなく、他部署の人たちにも支えられて、いくつもの壁を乗り越えてこられたと実感しています。自分がどれだけ良い看護をしたいと思っても、一人では出来ない、チームで支え合う事が、その後の看護師人生にとって、とても大切な学びとなったと思っています。私達の仕事は、命を預かる仕事なので、時には同僚や多職種と意見がぶつかることもありますが、自分の意見がちゃんと言える環境であり、また、言いにくいことも言って貰える環境でもあります。それは、より良い看護をする上で大切な連携であり、私自身にとっては成長に繋がる刺激でした。今、管理者として、スタッフを育成する立場になりましたが、こうした経験を大切に指導していきたいと思っています。

自分たちの看護で、患者さんが嬉しそうな表情を見せ、元気になっていくプロセスの共有が魅力

この仕事の魅力は、病気になり、元気がなくなっている人たちを、私達の関わりを通じて、嬉しそうな表情を見せ、元気になっていくプロセスを共有することが出来ることだと思います。長い入院生活を送った患者さんが、「やっと帰ることができる!」と笑顔で退院される姿を見送る時、食事制限をされている患者さんが、おやつを食べて嬉しそうにされている姿を見た時、そういった瞬間が日々あるので、患者さんの生活の一部に関わることが出来る楽しみでワクワクします。もちろん、すべての患者さんが私達の関わりをすぐに受け入れているわけではないので、トラブルがないとは言えません。しかし、お互いが理解出来ていないことが原因の事が多いのではないかと思います。しっかりとした関係性を築くためには、患者さんのそばに行く、声を掛ける、話をしっかりと聴く時間をつくるといったことを丁寧にしていく必要があります。10分、20分といったまとまった時間を作ることができなくても、些細な事でも声を掛ける事、気に掛ける事で、徐々に安心してもらい、信頼関係が築けるようなります。そうして関わった患者さんの笑顔を見ることかできた瞬間、自分のことのように嬉しくなります。

スタッフの良さを引き出し、一人ひとりが良さを発揮して、いきいきと働けるように関わっていきたい

今、管理者という立場にいますが、地域の人たちにとっての良い病院づくりにチャレンジしていきたいと思います。その中でも、最も意識していきたいのは、スタッフを大事にして、一人ひとりの成長を支援していくということです。もっと良い病院になるためには、患者さんに良い医療を提供したいという思いのあるスタッフがあってこそ成り立つからです。看護部門のスタッフ一人ひとりが良い医療を提供していこうという目的を共有して、多職種との連携を大切にして、患者さんに向き合っていけるようにしていきたいと思います。そのために、時には厳しい指導や助言をすることもありますが、逆に、管理者である私もスタッフからたくさんの学びを得ていることを発信し、それぞれが学び合い、刺激し合う職場環境にしていきたいと思います。普段は気兼ねなく話せる職場風土ではありますが、カンファレンスなど少しオフィシャルな場面では、発信力のあるスタッフが中心に話をしている感じがあるので、みんなが思うことを気兼ねなく、また、安心して話せるようにしていきたいと思います。そのためにも、私はスタッフの良さを引き出し、その良さを他のスタッフにもわかってもらい、一人ひとりが自分の良さを発揮して、いきいきと働けるように関わっていきたいと思います。