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間が抜ける

 皆さん、こんにちは。病棟看護師の吉田です。
 100才のhatsuyoさん、腰椎圧迫骨折で入院してきた日を思い出します。hatsuyoさんは、困った顔で「どうもない。」と言い、息子のhiroakiさんは、硬い表情で「とにかく話が好きなんで、話してやってください。」と言っていました。
 hatsuyoさんとは数えきれないほどのおしゃべりをしました。洋裁・料理・お嫁さん・息子さん・夫・子育て・住まいのある村の事など、憶えている暮らしぶりについてです。スタッフたちは、あっという間にhatsuyoさんに魅了されていました。私もその一人です。しかし、入院環境下では、会話を十分に満足していたとは言えないでしょう。
 hatsuyoさんが、101才のお誕生日を迎えたある日、長生きの秘訣を聞いた事があります。hatsuyoさんは、考えてから、「私は、間が抜けてるから、」と仏様のような表情で言うのです。宮沢賢治の雨ニモマケズが頭に浮かびました。そして、「hatsuyoさんは、生きてるけど、仏様みたいにとても優しい顔をしているね。」と声をかけると苦笑いするのです。
 私は、時々話の途中で「また後で来るね。」と立ち去る自分が嫌になり、「hatsuyoさん、私の顔、鬼の形相になってない?」と聞いていました。キョトンとした表情の間の後に、「いや、優しいよ。」って、私の頬に手をあててくれるのです。私は幸せでいっぱいになりました。
 hatsuyoさん、貴方のように生きたいと思いました。出逢えて良かった。

 息子さんのhiroakiさんとも沢山お話しました。hiroakiさんから、「わしが倒れた時は、吉田さん、世話頼むわな」って、「長生きしてくださいよ。それで倒れた時はお世話しますよ。私もおばあちゃんになってるだろうけど、」笑笑
 嬉しいことを言ってくださいますね。感謝ばかりです。

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