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東病棟2階

患者さんもスタッフもハッピー
いつも笑顔で、優しい手を患者さん・スタッフへ差し伸べる職場でありたい

認知症の方にもっと適した環境と対応を!

①部署の役割と特徴
3年前に『認知症の方にもっと適した環境と対応を!』と認知症に特化した病棟編成になりました。当初はハード面も十分ではなく、認知症についてあまりよく知らないスタッフも沢山いる中でスタートしました。現在では自ら認知症に関連した資格を取得したり、もっと認知症について知りたいと希望するスタッフも増えてきました。今では、『認知症ケアといえば東病棟2階』という位置づけに漸くなったと感じています。
例えば入院に伴う、せん妄やBPSDの状態にあった患者さんでも、私達に任せて頂ければ、いつの間にか、いつもの状態を取り戻してくれます。そんな経験を沢山積んで、病棟全体の認知症ケアに対する経験値も上がってきました。そこには、患者さんとスタッフの笑顔があふれています。

その人の想いを語れる様に、今という時間を共有し、お互いが笑顔で日常を感じていきたい

②部署が看護をする上で大切にしていること
認知症の患者さんの行動には、何か理由があって行動されていることが殆どです。患者さんの中には、入浴を嫌がられることがあります。なぜ嫌がっているのか、そこには理由がありアセスメント力と、対応力が試されます。入浴を嫌がる患者さんに、あるスタッフが『入浴券』を考えました。「今回、この入浴券が当たったんですよ」と声をかけると、「そうなの!」と喜ばれ入浴の場所へ行くことが出来ました。ある女性は、帰宅願望を訴えられていらっしゃいました。ナラティブな情報収集で『園芸』が好きであることをケアに活かし、野菜の塗り絵を渡しました。すると、一つ一つの野菜の絵を丁寧に色付けされ、塗り絵がお気に入りとなり、穏やかな時間を過ごされるようになりました。常にそばにいる私達は、その人の想いを語れる様に環境を整え、傾聴し対話の中で気がつくことがたくさんあります。患者さんの過去の歴史を大切に、そして今という時間を共有し、お互いが笑顔で日常を感じる事だと思っています。

スタッフ自身の想いを表出し、お互いが尊重し合い、
患者さんの満足が得られる看護・介護を提供したい

③職場づくりや人材育成についての考え方
個々のスタッフにとって、目的は異なると思いますが、ライフワークの中で、働く事の意味を深める事で充実したものになると思います。患者さんの想いに寄り添った満足の得られる看護・介護の提供には、関わるスタッフの存在は非常に大切です。私達が元気じゃないと、患者さんは心配され不安になられます。スタッフ一人ひとりが元気で、モチベーションを上げるには、自身の想いを表出でき、前向きに取り組める様、お互いが尊重し合う事だと思います。患者さんの笑顔は、私達の連携した関りの上に成り立つものだと思います。思いやりのある職場こそ、人を育て、そしてやりがいに繋がります。いつも笑顔で、その優しい手を患者さん・スタッフへ差し伸べることができる職場でありたいと思います。