皆さん、こんにちは。病棟看護師の吉田です。
99才女性のtakakoさんが入院してきました。takakoさんは、難聴で視力もほとんど無くなっていました。そして、前医の入院中に癌が見つかり、足はむくみで腫れていました。家族は、本人へ告知しないと決めていました。
入院翌日、息子さんが面会に来たとき、takakoさんは息子さんに支えられながら私に、「リハビリをしたい。百歳まで2か月です。百歳のおばあちゃんと聞けば、皆さんは寝たきりだと思うでしょう。死ぬときは確かに布団に寝ているでしょう。だけど私は、それまでは自分で歩きたいのです。」と話し、伝い歩きや屈伸運動をして見せてくれました(微笑み)。しかし、動けば翌日の疲労が強く、「寝かしておいて」と言い、起き上がれないのです。takakoさんの希望を聴きながら車椅子に座ったり、ポータブルトイレを使ったりしていましたが、日ごとに寝ている時間が増えていきました。
そしてtakakoさんは、起き上がることがなくなり、食事をするのにも介助が必要で、食欲にムラが出るようになっていきました。
私が食事の介助をしたある夕食、takakoさんは、「たべなきゃ、たべなきゃ、あと2か月」と呟きながら食べていました。内心私は、無理して食べなくてもと思いました。そんな時思い出したのです。自宅で闘病している癌末期の寡黙な男性に対し、いつも訪問している看護師が、彼の苦痛や苦悩を察し、「頑張らなくていいのですよ」と声をかけたとき、彼は人生を登山にたとえて、「私は今も登っている」と応えたことを。
私は、takakoさんの思いを大切に受けとり、静かに食事のお手伝いをし続けました。「ごちそうさまでした。」の声かけに、takakoさんは、「ありがとう。」と返してくれました。
私は、最後までtakakoさんの力になれたでしょうか、お役に立てたでしょうか。問いはこれからも続きます。

趣味のカメラで、家族、お花、車の写真を撮ることに夢中です
3人目が産まれてから、ますます写真を撮るのが楽しくなってきました!
もっと色々な場所に出かけて、思い出をたくさん作りたいです。




